名工大生においしい就活情報をお届けする対談企画「山じいと楽しい仲間たち」。山じいが公私で交流のある様々なプロフェッショナルをお招きしてお話を伺います。
第2回目のゲストは株式会社パロマの人事、渡邉裕幸さん。前半の記事はこちら。後半は、18年卒の新卒採用やガス業界について伺いました。
今年も名工大生をしっかり採ります
ー名工大の卒業生が50名以上も在籍していると伺いました。18年卒採用はどうだったか教えてください。
株式会社パロマ 渡邉さん(以下、渡邉): 18年卒は文系を15名、技術系総合職を18名採用しました。技術系総合職のうち、8名が名工大生です。
山下教授(以下、山じい): 約半分が名工大生。ありがたいですね。社内で一大学からたくさん採用することへの反対意見はありませんか?
渡邉:ないですね。 弊社は基本自由応募でのみ採用活動をしているので出身大学へのこだわりが低いことが理由かもしれません。名工大生は非常に優秀ですし、ジョブマッチングシステムのおかげで3月中に志望度の高い学生を絞り込むことができるので採用活動もやりやすいです。
山じい:途中で逃げることもないですしね。具体的にどんな広報活動をされましたか?
渡邉:名工大生に会えるイベントには全て出ましたし、待っていても誰も誘ってくれないので業界研究セミナーを2つ主催でやりました。「ガス業界研究セミナー」は東邦ガスさんの協力を得て。「住環境コラボセミナー」はあまり名古屋にいらっしゃらない LIXILさんや化学系の学生に人気のアイカ工業さんを巻き込んで、幅広い層の学生を集客できるイベントにしました。
山じい:精力的な活動の成果ですね。
渡邉:実は17年卒の採用に失敗していまして… リベンジの意味もある1年でした。原因として、まず若い子の中で「パロマ」の知名度が低下して来ています。もう一つは推薦枠をどの大学にも設けておらず、自由応募のみのため、辞退が非常に多い。そこに加えてさらにマンパワーの不足。大卒、高卒、中途の採用から社員教育まで私と一般職の方2名で回していました。
山じい:そこで選択と集中が効いたんですね。
渡邉:技術系総合職はパロマの知名度の高く採用しやすい東海エリアでの採用に力を入れています。営業職は県外の採用を強化していて、全体のバランスを取っています。19年卒も名工大生を5名は採りたいと思っています。
専攻分野に関わらず配属先を選べる
ーこの春から入社する学生はどんな研修を受けるのか教えてください。
渡邉:技術系総合職はまず一ヶ月間は本社にて営業系と一緒に新人研修を受けて頂きます。その後は本人の配属希望に関わらず、全員が開発、生産技術、品質管理、製造などを一通り体験します。12月末までの9か月の研修で、各部署で実際に働いてみて「この先輩の下で働きたい」とか「この工程のこれがやりたい」など特定の部署を希望する方が多いので断れないですね。9割は希望通りに配属しています。
山じい:全行程体験できるのはいいですね。学生の希望に傾向はありますか?
渡邉:最近は生産技術の希望者が多くなっています。長い研修の中で花形なイメージの開発職は図面を書き上げることがゴールだと学びます。生産技術は自分で設計して組み立てて動くところを見られるので、メカ好きな人はすごく楽しいみたいですね。あとは、工場管理に興味を持つ子も増えています。昔は新卒で入って工場に配属されるのはマイナスのイメージでした。でも、工場の管理を通してマネジメントについて学べて出世も早いんです。早いと20代で工場長、その後本社で幹部になる。今の生産管理部長も名工大卒ですがまだ30代。こんな先輩の活躍も希望に影響しているかもしれません。
山じい:開発職はいわば「スペシャリスト」への道ですからね。でも大学で学んだ専門分野は全く配属に影響しないのですか?
渡邉:希望を優先します。弊社は採用の段階で専攻分野ごとの採用定員数がありません。機電の学生が多く働いているイメージかもしれませんが、実はあまり採れていないんです。車業界を志望する学生が多くて、どうしても機電の優秀な学生は採り辛い。それなら専攻分野に限らず論理的思考力やものづくりに興味のある優秀な子を採用して、研修を通して一人前のエンジニアにしようという方針です。
ガス業界は今も伸びています
渡邉:一気通貫でものづくりができるところです。教育やサポートの体制がしっかり整っていますので、「ものづくりがしたい!」という思いがあれば、必要な知識や経験も後から付いてきます。
山じい:そう!パロマのいいところは完成品を作れる。学生の志望動機に多いやつね。言ってみれば完成車メーカーと同じ立ち位置。
渡邉:製品の大きさがそれほど大きくないので隅々まで把握できるのも魅力ですね。
山じい:事業内容でいうと、マキタさんとすごく似ていますね。「海外での売り上げ比率が高い」「一気通貫でものづくりに携われる」このイメージをもっと押し出せばさらに人気の企業になると思います。電動ドリルより給湯器やガスコンロの方が圧倒的に売れているし、身近なはず。
渡邉:ガスの将来に漠然と不安を感じるかもしれませんが、売り上げは右肩上がりで伸びています。東日本大震災以来、ガス機器を選択される方は増加していますし、最近は高級でおしゃれなコンロなど付加価値の高い商品が売れています。安全性が求められ新規参入が難しい業界なので買い替え需要も非常に大きいです。ライバル社のシェアを奪っていることも売り上げアップに貢献しています。また、海外ではガス器具の需要は高まるばかり。パロマの売り上げは今後も増え続けると思います。
お酒好きな人事さん一緒に飲みましょう!徒労会メンバー募集中
ー渡邉さんが幹事をされている「徒労会」について教えてください。
渡邉:山下先生の呼びかけで始まった採用の情報交換ができる集まりです。一社だけでは集客が難しいような企業さんでも徒労会企画の学内イベントで学生との交流を図ります。一番多いのは飲み会ですね。
山じい:京都の企業の方々は人事だけの飲み会があるんです。飲むために集れる仲の良さがいいな~と思って発足しました。僕が特別顧問。学生を取り合うんじゃなくて、「君ならあの会社が向いてるよ」ぐらいの紹介ができる関係性が望ましいですね。
渡邉:工作機械のFUJI、ニッセイさんとで運営しています。他にもマキタさんやノリタケさんもメンバーです。学生さんとのイベントは、これまでは6月にインターンシップセミナーや12月にビールを飲みながら各社人事担当とトークする会を開催しました。賛同していただける人事の方募集中です。一緒に飲みながら、名工大生をいっぱい採用しましょう!
山じい:飲み会がメインですけどね。
株式会社パロマ
家庭用・業務用のガス器具の設計・開発、製造、販売を行う総合ガス機器メーカー。若手がイキイキと活躍する社風です。若手にも責任ある仕事が任され、自由な雰囲気で仕事に取り組めます。
公式サイト http://www.paloma.co.jp/
採用情報サイト http://www.paloma.co.jp/recruit/recruit.php
profile 渡邉裕幸さん
株式会社パロマ 人事部人事・労務グループ係長。営業職で入社し、国内営業やアメリカでの海外営業、広告の仕事を経て人事に異動。現在は採用のフロントに立ち学生と積極的に接している。好きなものはコーヒーとお酒、特にワイン。
瑞穂運動場のネーミングライツ取得を提案したのも渡邉さんだそう。すごい!
さーて、次回の楽しい仲間は...?
次回は学生団体「名工大就活・キャリアサポーター」の元副リーダー粟田裕崇さん。キャリサポの活動内容や、彼自身が活動によって何を得たのか?? 就職で上京する直前の彼を捕まえて聞いてきました。
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