山じい完全ウォッチング

名工大生の就活に必要な情報を発信中。名古屋工業大学キャリアサポートオフィス長 山下教授に完全密着。Presented by welcomes inc

【対談】高砂電気工業 三浦さん×山じい(前半)

     

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名工大生においしい就活情報をお届けする対談企画「山じいと楽しい仲間たち」。山じいが公私で交流のある様々なプロフェッショナルにお話を伺います。

 

第4回は来年、創業60周年を迎える高砂電気工業の三浦さん。総務リーダーとして会社のヒトモノカネの管理をしていらっしゃいます。今回も本社にお邪魔して根掘り葉掘り聞いて来ました。

  

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正社員の1割強が名工大卒!緑区の高学歴集団

名工大の卒業生がたくさん活躍していると伺いました。

 

高砂電気工業 三浦さん(以下、三浦):現在150名ほどの正社員のうち、17名が名工大卒業生です。名古屋大学の13名より多い一大勢力ですね。

 

山下教授(以下、山じい):御社の規模感にしては社員さんの学歴偏差値が非常に高いですよね。

 

三浦:そうですね。今春の新卒もほとんどが国立大学出身です。

 

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本社入り口に社員の一覧表がありました。少数精鋭かつオープンな雰囲気。



 

微小流体を流す、止める

ー製品について教えてください。

 

三浦:電磁バルブ・ポンプの専門メーカーです。弊社が得意とするのはナノリットルと言われる世界の制御で、少量の流体や気体を流したり、止めたりするユニットの生産技術が世界的に高く評価されています。 

安定的に売り上げを上げている第一事業部の製品は医療機器部品で主に生化学分析装置に使われています。

化学分析装置とは血液や尿などの成分を分析する機械ですが、バルブは試薬を適切な量流したりする非常に重要な部分を担います。 

流れを司る膜をダイアフラムというのですが、非常に小さく薄いんです。薬品への耐食性を考えてテフロンが使われているのですが、射出形成ができないため一個づつ切削加工しています。  

以前は樹脂の切削加工が一般的でなく、全て手作業で1にちに200個しか作れませんでした。現在は工作機械が24時間作り続けていますがバリ取りや検品は全て手作業です。 

 

山じい:ニッチな分野に特化しましたね! 

 

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できたてほやほやのダイアフラム

 

 

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市販の工業製品としては世界一小さな電磁バルブ。重さを感じないくらい小さい。

 

 

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アクリルの中の白い線を液体が通るそう!細っ

 

 

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小さい製品の細部までチェックしています。

 

 

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生産現場は女性が多いのが印象的でした。

 

 

命運を分けた『ニッチ分野』への取り組み 

ー初めから小さなバルブやポンプの生産をされていたのですか?

 

三浦:創業当時は電磁石を作っていました。雪を掻き分けるラッセル車の開閉部分や、タイムカードの打刻部分、ファスナーの切断部分などに使われる大きなソレノイドが主力商品でした。

 

山じい: どういったきっかけで分析装置の分野に?

 

三浦:お客様から『排ガス分析装置用の特殊なバルブが欲しい』と要望いただいたことがきっかけで分析装置分野に着目し生産が始まりました。大手は作らないような、手間のかかる製品を作ることが結果的に他社との差別化につながりましたね。

分析・計測機器大手の堀場製作所日立ハイテクノロジーとの取引が、島津製作所にも波及しシェアを拡大。現在は分析装置用の樹脂電磁弁バルブ国内トップシェアを誇ります。

 

山じい: 普通のバルブメーカーだったら今頃、下請け会社でしたけど先代の社長は非常にいいところに目をつけられましたね。御社の技術力を頼りにNASA東京大学をはじめとした一流機関をパートナーとして研究開発していらっしゃる。

 

三浦:弊社の魅力の一つですね。今は世界一小さな電磁弁やシリンジポンプも作っています。

 

 

 

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なんとこの製品、8個だけ作って出荷するそう。

 

 

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三浦さん「同じような部品が多いので箱に入れて管理しています。」

 

 

『1つからお作りします』本気のカスタマイズ提案 

ー製品の種類が8000種類もあるそうですね!

 

三浦:お客様の困りごとを解決するためにニーズを聞き出し既存の製品を改良・カスタマイズします。20年間試行錯誤を続けた結果ノウハウが蓄積され、製品数と技術力は世界レベルに向上しました。現在では国内外から絶え間なく問い合わせを頂いており、海外との取引も増え続けています。「少量多品種生産で個別の要望に合わせたものづくり」というとかっこいいですが、実際は泥臭いんです。開発者は毎日午前中、会議でアイディアをひねり出しています。

 

山じい: ものづくりは泥臭いものですよ。御社のすごいところは技術力ばかりでなく、その技術をどう活かせるのかというセンサーを持った人がいることです。街の技術屋さんだとこう言う世界規模の展開にはなりません。ニーズを読み取って受注するためには顧客のバックボーンを読み取る賢さと知識の広さが必要です。

 

三浦:そうなんです。だから経営戦略の一つとして新卒採用に力を入れています。地頭の良い子は少し説明するとすぐ理解してくれますから。

 

山じい: 開発をしながら採用グループにも参加している名工大卒の平井さんがうちの学生に会社説明してくれるのも非常に効果的ですよ。こんなに目を輝かせて製品説明できる人事さんおりませんわ。

 

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セミナーで平井さんに会ったら開発の面白さなんか聞いてみよう!ワクワクしながら答えてくれるよ。

 

 

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後半記事はこちら

blog.nityamakei.com

 

 

 

 

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高砂電気工業株式会社

緑区鳴海町に本社を構える電磁バルブ・ポンプの専門老舗メーカー。技術力が高く顧客の要望に応える個別設計を得意としているため世界中から問い合わせが絶えない。航空宇宙や再生医療分野の新事業へも積極的に投資するアグレッシブな一面もあり、名工大のOBOGも多数在籍する。研修や教育制度なども手厚く利益率も非常に高い優良企業。

 

公式サイト http://takasago-elec.co.jp/

採用情報サイト http://takasago-elec.co.jp/recruit_top/recruit_whats/

 会社紹介MOVIE

youtu.be

 

 

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Profile 三浦千鶴子

高砂電気工業株式会社 執行役員、総務リーダー

1997年入社、総務(経理、人事、教育)を担当し現在に至る。中国蘇州工場の董事(取締役)兼任。15年ほど前から新卒採用を担い、学生と話しをするときが一番やりがいを感じる時。この冬の引退を控え、採用の奥義を次世代に伝授しているところ。好きなものは登山と温泉とお酒で、山じいと趣味が一緒!

 

 

 

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