名工大生においしい就活情報をお届けする対談企画「山じいと楽しい仲間たち」。山じいが公私で交流のある様々なプロフェッショナルにお話を伺います。
第4回は来年、創業60周年を迎える高砂電気工業の三浦さん。総務リーダーとして会社のヒトモノカネの管理をしていらっしゃいます。今回も本社にお邪魔して根掘り葉掘り聞いて来ました。前半記事はこちら
現状に満足しないチャレンジ精神
ー宇宙・航空や再生医療分野に取り組んでいると伺いました。
三浦:売り上げ比率はまだ小さいですが、第二事業部では「細胞から宇宙まで」新しい分野での製品開発に取り組んでいます。
山じい: 航空宇宙は三菱重工が近いですし、このあたりは特区ですから地の利もありますね。
三浦:そうなんです。以前東北大学から直接問い合わせを頂いて、宇宙空間での実験装置に使える1点ものの超小型ポンプを開発したところNASAのOASISプロジェクトに採用されました。これがエポックメイキングな事例となり事業の流れが変わりましたね。
現在は月でビールを醸造するカリフォルニア大学のサンディエゴ校のプロジェクトや人類初の人工流れ星を実現させるプロジェクトなどにスポンサーとして参加しています。
三浦:航空機に使われる製品の開発にも取り組んでいます。エンジン周りはもちろん、翼や車輪を動かす油圧バルブ、キッチンのギャレー、トイレのフラッシュバルブなど、飛行機の中には多くのバルブが使用されていますがその全てのバルブが日本製ではないんです。採用されれば日本初ということで社長はすごく意欲的です。
銀行がお金を貸したがるくらい!? 黒字・無借金経営
山じい:第一事業でしっかり利益を出して第二事業の開発費に回すのはよくあるパターンですが、御社の規模感だから抜群のフットワークでグイグイやれる感じですね。
三浦:中小企業の良いところです。よしやろう、と言ったら出来てしまう。あと弊社の株は半分以上社員が持っているので上場企業のように株主の顔色を伺う必要もないんですよ。
三浦:これはポータブル培地交換システムと言って、細胞を育てる研究者のための装置です。培養液を新鮮なものに取り替えるための休日出勤、いわゆるピペット地獄をどうにかしたいとご相談いただいて開発しました。名工大の卒業生が作ったんですよ!技術業績賞を獲りました。長年流体制御に取り組んできた弊社ならではの目の付けどころですね。
構造は簡単ですが、チューブがつまらないようにノズルの位置を微調整できたり、停止すると少し逆流してノズル部分に液体がとどまって詰まるのを防ぐ工夫などが施されています。3D灌流圧力を一定方向にかけることで血圧に近い状態インバイオの状態で細胞培養できる製品もあります。14万円ですから先生の研究室にもぜひ導入してください。
山じい:うちは培養しないけれど…研究費で購入の検討が出来る価格ですね。これはどうやって販売しているんですか?商社に卸したり?
三浦:直販しています。うちは自己資本率が80%を超えるAAAの優良・無借金経営なので、お金を借り入れる必要はないのですが、事業のプラスになる企業を銀行から紹介していただくことがあります。ビジネスマッチングですね。現在は大手製薬会社や大学の研究機関などに販売しています。
「なぜを考え、協調して行動」出来る仲間を募集してます
ー人材育成への取り組みを教えてください。
三浦:電気・電子回路のノウハウの不足や、急に若手が増えたことによるベテランから若手への技術伝承が問題になっていたのですが、他社でリタイア後のシニア人材を派遣社員として活用することでその穴を補強しています。大手メーカーで機械設計をしていたベテラン技術者を迎え、若手に指導してもらっているんです。上下関係がないので若手は質問しやすく、シニアの方たちも自分が持ってる知識や技能を教えたくてしょうがない。いい循環ができています。条件が整えば70歳を超えても働ける制度も先日出来ました。
山じい:総活躍社会には重要なことですね。工場は女性も非常に多かったですね。
三浦:細かな組み立て作業は女性の方が得意ですし、丁寧で飽きずに長時間できるんです。アルバイト含めた250名のうち半分が女性なんですよ。女性が働きやすい環境づくりにも努めていて、産休からの復帰率も100%ですし、男性も育休制度を使っています。
事業と人材はスパイラルに影響し合うと考えています。面白いことやっているといい人が来る、いい人がいると面白いことができる。逆も然り。でも優秀な人だけ集めてもいい会社にはならない。会社が人材にちゃんと働きかけて育成していかないと。
「ひろげよう世界へ、つなげよう100年企業へ」をスローガンに高砂電気は100年以上続く企業を目指して挑戦を続けます。
インターンシップのお知らせ
三浦:今年から理工系の学生を対象に有償インターンシップを実施します。2週間以上参加できる方が対象で、再生医療グループのチームの一員となって一緒に働いていただきます。インターンというよりはアルバイトですね。名工大生のみなさんのご応募をお待ちしています。
<長期>有償インターンシップ
再生医療・医療関連機器の設計・製作現場を体感しよう!
日程:2018年7月~随時受付 ※左記日程で参加できない場合は可能な限りご相談に応じます。
時間:8:30~17:30(交通費 規定額支給、休憩時の飲み物支給)
期間:2週間以上を目安にご希望を伺います。(夏休み以降もできる方優遇、時間は要相談)
時給:1,000円
内容:細胞培養自動化装置の設計・製作の補助など
<1日>短期インターンシップ
工場見学、ものづくり・設計体験、先輩社員との交流でTAKASAGOを体感しよう!
日程:8月2日(木)7日(火)9日(木)、9月19日(水)21日(金)26日(水)28日(金)
時間:11:00〜15:00(昼食支給)
内容:工場見学、先輩社員との交流、技術職体験
お申し込みはリクナビページより↓↓↓↓
19年卒の君もまだ間に合います!
三浦:19年春卒業予定の方の採用を引き続き精力的に実施しています。名工大生で、まだ進路が固まっていない方はぜひ一度お話をしましょう!
高砂電気工業株式会社
緑区鳴海町に本社を構える電磁バルブ・ポンプの専門老舗メーカー。技術力が高く顧客の要望に応える個別設計を得意としているため世界中から問い合わせが絶えない。航空宇宙や再生医療分野の新事業へも積極的に投資するアグレッシブな一面もあり、名工大のOBOGも多数在籍する。研修や教育制度なども手厚く利益率も非常に高い優良企業。
公式サイト http://takasago-elec.co.jp/
採用情報サイト http://takasago-elec.co.jp/recruit_top/recruit_whats/
会社紹介MOVIE
Profile 三浦千鶴子
1997年入社、総務(経理、人事、教育)を担当し現在に至る。中国蘇州工場の董事(取締役)兼任。15年ほど前から新卒採用を担い、学生と話しをするときが一番やりがいを感じる時。この冬の引退を控え、採用の奥義を次世代に伝授しているところ。好きなものは登山と温泉とお酒で、山じいと趣味が一緒!
さーて、次回の楽しい仲間は...?
次回は株式会社マイナビのアミーゴこと、高津さん。そもそもマイナビって何をしているの?? 名工大生はどうやってナビを活用すればいいのか?など有益な情報を聞き出してきますよ!8月下旬公開予定。
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