『おもろい企業探索ツアー』第8回は足立ライト工業所。
このシリーズは名古屋工業大学に縁のある企業を訪問して社長や役員、名工大卒業生に話を聞き、山じいの視点からその魅力に迫るという企画です。後編をどうぞ。(前編はこちら)
名工大OBの入社動機
足立ライト工業所で働く名工大OBは決して多くなく、社員約250名のうちOBは5名で全体の2%(これまでのおもろい企業と比べると少ない。これはアカン!)。
社内では希少な名工大OBのOさんとTさんに話を聞いた。
この業界の開発の人間は実名を出せない。それほどシークレットが多いんだ。
念願の商品企画で働くパチ屋のOさん
まずは情報工・新谷研出身で9年目の中堅どころ、生粋のパチ屋Oさん。
Oさんは学生時代からの生粋のパチンコフリークでパチンコもスロットもこよなく愛する最近では珍しいパチンコ大好き。
入社後5年間電子開発に従事したのち、念願の商品企画部門に移りパチンコ台の枠や役モノ作りに日々邁進している。
もともとパチンコが大好きだった人間だけに、足立ライト工業所をリクナビで自ら発掘したそうだ。
オンラインゲームの様なバーチャルなゲーム業界ではなく、パチンコ台というリアルに遊べるものを自分で企画して開発できる企業、すなわち足立ライト工業所を就職先として選び、今では自分が企画して開発したギミックをパチンコ台メーカーに提案する毎日。
念願の商品企画に異動してからは、やる気120%で働いているそうだよ。
空間認識能力をギミック設計に生かすTさん
次は、建築工学・須藤研出身で社会人1年目のTさん。
彼はパチンコとは無縁の世界で生きてきたけど、根っからのゲーマーだそうだ。
この業界に入るのに十分な素質を持っていたんだろう。
彼は抽象的ではなく、実際に形にできるもののデザインに携わりたかったそうで、「この歯車とカムを連動させてこうやって動かそう」ということを考える、動きのあるもののデザインをするパチンコゲーム業界に足を踏み入れたんだ。
学内で開催された昨年5月の企業研究セミナーでパチンコ台の面白さを知った彼は「ここだっ!」とこの会社に決めたらしい。
企業秘密満載!撮影禁止だらけの見学ツアー
そんな彼らが働く小牧本社の工場を見学させてもらった。
見学ツアーでまず始めに驚いたのが生産ラインの入っている建物が、よくあるのこぎり屋根のいわゆるTHE工場ではなく、しっかりとしたビルディングなんだわ。
もちろんどの階も空調が効いていてIT企業みたいだね。暑がりの山じいは涼しくて助かった。
普段は他部署の社員でさえ入れない秘密のエリアの各リーダーにお話しいただいて、かなりディープなところまで特別に見せていただいた。
まずはエレベーターで4階まで上がり企画開発部門へ。
入ってビックリ! 新作台のいろんなパーツが山積みになっている。
フロアは電子設計部門と商品企画部門に二分されていた。
電子設計部門は会社の中枢部分に当たり、各パチンコメーカーを担当するそれぞれのグループが仕事に取り組んでいる。
このフロアには全体的にのんびりした雰囲気が漂っていて、おそらく色んな発想を形にしているところなんだろうなという空間。
しかし3階に降りると急にピリピリ感が増してくる。
デザインと機械設計のフロアだ。
ここは皆の想いを形する場所だから、余計に迫ってくるものがあるのかもしれない。
フロアの至る所に役モノのパーツがストックされている様子は、おもちゃ屋一画のようでオフィスとは思えない珍しい光景だった。
でももっと驚いたのは男性のイメージが強いパチンコ業界にあって、ここデザイン室は女性率がメッチャ高いんだよね。
そして1階へ降りると、これまでのオフィスとは一変して工場の雰囲気である。
提案用の試作室とあってセキュリティーMax!!
パーツを作り込む工作機械や加工機械が動いているだけでなく、3Dプリンターまであって、本当に部外者入室禁止の企業秘密ゾーンだった。
もっとも山じいとつかっちゃんが見たところではなんの価値も分からないのだが…。
最後は本社棟の隣にある生産部門へ。
足立ライト工業所は台の企画提案だけでなく部品の組み立ても手掛けており、相当量のパチンコ台を組み立てている。
とは言ってもこの工場だけでは生産出来ないので協力会社さんに組み立ての一部をお願いすることも多いんだって。
役モノの中央に入るディスプレイ以外のほとんどの部品を足立ライト工業所が組み立てて出荷することも多く、パチンコメーカーが最終製品にしてパチンコ店に出荷する流れだそうだ。
単に部品を作って渡すだけじゃなくて、自分の考えたものがカタチになる所まで面倒見るんだから、これはもうB to C企業だね。
ゲーム好きにはたまらないんじゃないかな?
よしくん(足立部長)&田口さんの最強コンビ
足立ライト工業所はその名前の通り、足立家のオーナー企業。
1954年に現会長が兄弟と一緒に名古屋市千種区で創業し、2001年より現在の小牧に本社・工場を移転。
現在は会長の長男が社長を務められている。
足立ライト工業所が本格的に名工大での採用を始めたのは3年前からだが、それには社長の弟「よしくん」こと取締役の足立部長が大きく関わっているんだ。
よしくんと入社以来8年間ずっと採用を担当している総務の田口さん、この二人の尽力がなければ名工大での採用は出来ていなかっただろうし、本ブログで紹介することもなかったと思う。
社長の勇断がターニングポイント
3年前までは昔ながらのやり方、つまりRナビやMナビにお金を注ぎ込んで必要な人数を揃えるやり方だったそうだ。
しかしそれだけでは優秀な人材を採用できないのが昨今の採用市場だ。
それでもそれなりには採用できていたそうだが、当然そのやり方では名工大生までリーチできない。
このままではいけないと感じた社長が弟よしくんに採用活動を見直すよう命じ、ここから同社の採用改革が始まった。
「自社の製品に自信を持ち、攻めのスタイルで業界を変えていく人材を採用したい」
「パチンコを愛する人たちがワクワクを感じられる台を作りたい」
「そのためにはそれを作る社員がワクワクして働かなければいけない」
社長の想いを採用の現場で表現しようと奮闘しているのが弟よしくんであり、人事担当の田口さんなのだ。
よしくんは兄である社長の強力なサポーターとして、足立ライト工業所を守っていこうと決めている。
社長は昔から常にお客様と向き合うバリバリの営業マンだ。
元信金マンのよしくんは経理面から会社を支える番頭さんになり切るそうだよ。
そんなよしくんが自ら採用の現場を仕切り、名工大生にコンタクトしようとしている。
知れば知るほど面白い 足立ライトのおもろさは自分の目で見極めよう
「足立ライトは世の中に娯楽を届けるのが仕事」
「だから働いている社員が楽しくなくてはならない」
「だから社風を良くすることは当たり前」
こういう社風だからこそ「ワクワクしながら働ける人」と出会いたいと2人は考えている。
学生と企業の双方にとってハッピーなマッチングを成功させるためには、是非ともインターンシップに参加してお互いのことをよく知る、まずは足立ライト工業所がいかにワクワクした企業か実感してもらうことが近道だろう。
よしくんと田口さんの二人は名工大生に向けたインターンシップを画策中 !
これからも山じいと一緒に足立ライト工業所にフィットした名工大生を探っていくのだ。
是非、見学に行ってみるが良い!ワクワクしたい名工大生よ!!
山じい
1DAYインターンシップのご案内
制御や機構設計の奥深さとアイデアを具現化する面白さ体感インターン。
「仕事体感ワーク」を通して人々の心を動かすモノづくりの裏側の仕掛けや、アイデアをかたちにするワクワクを体感しよう!
インターンシップ終了後に懇親食事会(無料)も開催予定。
日程 11/30(土)・12/21(土)
時間 10:00~17:30
会場 イオンコンパス名古屋笹島会議室 Room A
詳しくはマイナビをご覧ください。
(株)足立ライト工業所のインターンシップ | マイナビ2021
株式会社足立ライト工業所
1954年に名古屋市千種区で創業したパチンコ部品メーカー。研究開発から設計・製造までを担う業界大手サプライヤーで、多くのヒット機種を生み出してきたアミューズメント業界の雄。常に新しい製品が求められる回転の早い市場において、機械設計・電子設計・デザイン部門が高度に連携しアイディアを形にできるのが強み。人々のワクワクを生み出す遊技機づくりは、ゲーム好き・構造好きの探究心を活かせる魅力的なフィールド。