山じい完全ウォッチング

名工大生の就活に必要な情報を発信中。名古屋工業大学キャリアサポートオフィス長 山下教授に完全密着。Presented by welcomes inc

次期社長に口説かれて入社を決めたOBの本心|おもろい企業 システムサーバー (後編)

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おもろい企業探索ツアー第18回は、『株式会社システムサーバー』。
このシリーズは名古屋工業大学に縁のある企業を訪問して、社長や役員、名工大卒業生に話を聞き、山じいの視点からその魅力に迫るという企画です。では後編をどうぞ。(前編はこちら、過去の特集一覧はこちら) 

経営は母・秀美社長から息子・生雄さんへ

家庭を守りながら、そして3人のお子さんを育てながら、会社を大きく成長させてこられた鈴木秀美社長。

一代で会社を、世界的な自動車会社や中部のインフラ巨頭から「無くてはならないSIer」と評されるまでに仕立てたその手腕は、お見事としか言いようがない。

しかし、さすがの秀美社長も齢、山じいの3つ上! そしてまた、奇遇なことに山じいと同じ病気を罹患したことがあるので(今は二人ともピンピン)、二人集まると、ついつい「あの手術は痛かった」とか、「今、あの薬とこの薬を飲んでいる」といった闘病自慢が始まってしまう。
秀美社長と山じいは、いわゆる戦友の仲なのだ。

大体、秀美社長や山じいのように、傍から見ると元気いっぱいな輩ほど、メンタルが強い分、無理をして体に負担がかかってしまい、こんな羽目になる。同志秀美社長よ、お互い少しペースを落とそうかね。

ってことで、前編でも紹介した御曹司、生雄さんの登場なのよ。

彼がシステムサーバーに移って6年。歳も40が間近になってきた。そろそろ事業継承なのかな?? こんな細かな話をしてインサイダー取引になる(140名の会社でもなるんかいなあ?)といけないので、話はここまで。

でも、これからは生雄色のシステムサーバーになっていくんだから、後編では生雄さんがこの会社をどうしていこうとしているのかを中心にして話を進めよう。

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窓の向こうは名古屋駅のビル群。システムサーバーの本社は市内のとてもいい立地にある。

インターンシップの経験が入社を考えるきっかけに

ではまず、直近に入社した名工大OBの話から、今のシステムサーバーを見ていこう。
お出ましいただくのは、いずれも情報工学科出身の前田君(2019年入社)と山本君(2020年入社)のお二人だ。

彼らは入社年度こそ違えども、実は同級生。それも、後の話に繋がるほど仲良しなんだな。今ではお互い、親友だと思ってんじゃないかな。なんでそんなことを山じいが勝手に憶測するのかと申しますとなかなか複雑なお話が潜んでいるのです。 

まず、なんで同級生なのに一年違いの入社なのか?

2年違いならば院へ進学したということで分かるけどね。ではでは、彼らのプライバシーにズケズケと土足で入り込みながら、話を続けようかね。

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写真左から前田くん、山本くん。お二方とも名古屋工業大学情報工学科卒業。

まず2019年入社の前田君は、情報工学科を学部で卒業し、このシステムサーバーに入社した。就活時は紆余曲折あったんじゃないかと探りを入れるも、あにはからんや、彼は3年生の夏にジェネラルインターンでこのシステムサーバーさんにお世話になり、ここの居心地の良さに惚れてしまったってわけさ。
真面目に就活を始めたのは、3年生の3月に入ってからで、初めからシステムサーバーが良いと決心がついており、無駄な動きはしなかったそうだ。二週間のインターンシップがよほど効いていたんだね。

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彼が入社する前は、システムサーバーへの名工大生の就職はしばらくなかったんだけど、彼が入った年から3年間で、なんと5名もお世話になっている。
道を切り開いてくれた前田君とシステムサーバーには、感謝感謝だよ。
やはりインターンシップの経験は大事なんだよね。インターンでのOJTの体験、そして付いてくださったリクルーターの印象も良かったんだと思う。だから彼は大満足でこのシステムサーバーの門を叩いたんだわ。

しかし、どれだけこの会社が中部地区の大企業の信頼を得ているといえども、やはりSIerの二次請け企業である点は心のどこかに引っ掛かっていたらしい。
率直に、「大企業のIT子会社の組み立てたシステムを実装化する仕事で満足しているのか?」と聞いてみたところ、「元請け会社からの信頼は絶大で、いろんな提案もできるので、大きなやり甲斐を感じながら仕事ができている」との回答だった。
ふむふむ、生雄さんや規之さんが言っていたことはまんざらでもないようだ。現場の若手も大手メーカーがどれだけシステムサーバーを頼りにしているか、しっかりと実感できているようだわ。

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入社の決め手は同級生の勧め

次いで、2020年入社の山本君。彼は端から進学希望で、ジェネラルインターンシップにも行かず、院試を受けて無事、名工大大学院に合格。 

っと、これでは、前田君とは2年違いになるのでは?? おお、山本君は飛び級したか?? って、頭が混乱するよね。

実はよくあることなんだけど、院試験に合格したあとの910月でメンタルが凹んでしまうケース。原因は本人の甘さにもあるんだけど、指導教員の問題もある。研究室に入りたての4年生は、院試が終わる8月までの5ヵ月間は研究室に慣れつつ、試験勉強をしていて、その間は指導教員がとても優しい(無関心?)ことが多い。

ところが……院試験が終わり、無事合格して院への進学が決まると、指導教員が突然「星一徹」に豹変する。あれ?? 星一徹知らない? あの大人気漫画「巨人の星」の主役、星飛雄馬の鬼親父だよ。愛情に満ちた猛特訓が始まるのさ!!

山本君もその指導教員の豹変ぶりに面食らい、その厳しい指導ぶりに一発で参っちまった。4年生の冬には既に研究室に顔を出すこともままならず、冬休みには顎関節症を患っちゃったんだって。ストレスで、歯ぎしりをし過ぎたんだね。

それから学部は卒業したものの、大学院への進学は諦め、4年の卒業式あたりから就活を始めたんだけど……後の祭りだね。それで、一年大学院を休学して、翌年の就活に(それでも遅いけどね)遅まきながら動き出したんだ。

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そんな彼に「うちに来やぁー!」って愛の手を差し伸べたのが、同級生の前田君だった。20卒採用も終盤だったけど、人事の村山さんに掛け合い、社内案内をしてくれたそうだ。そして、そのアットホームな雰囲気に荒んでいた山本君の心は大きく動かされ、パッパーッと決まっちまったらしいんだ。 

ね、前田⇔山本の間に愛が育まれているのは疑う余地がないでしょ。でも、このストーリーの中に流れているのは、彼らの歪んだ愛ではなく、そう「システムサーバーの居心地の良さ」なんだな。

技術者にとっての"居心地"ってなんだろう

この居心地の良さは秀美社長が掲げている「技術者のパラダイスを作る」ための経営理念「全員経営」の表れだと言える。

これは「馬力」の秀美イズムから、「皆で先を目指そう」の生雄イズムへの変革を物語っているのかな?? 秀美社長、うまく繋がっていってますぜ、ご安心を。

21卒は3名の名工大生が入社予定となっている。その中の一人は山じいからも「次期社長の話を聞くように」と声をかけて、生雄さんに直接紹介したんだ。そしたら「この人の元でやってみたい」と即決だった。これからこの会社を引っ張っていく若武者から、直接「僕に付いてきてほしい」って口説かれたら、普通折れるよね!!

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インターンシップの最終日を見学させてもらった。オンラインインターンシップでは得られない成果があったようだ。

取材に伺った日はちょうど、名工大生だけのために企画された「3DAYSインターンシップ」の最終日だった。

(この企画、twitterで発信したらすぐに6名も集まっちゃって、システムサーバー人気が出てきています!)

このインターンは、社内の「ビジネスコンテスト」の簡易版で、それぞれに名工大OBたちがOJTとして付き、新しいシステム型のビジネスモデルを提案するというものだった。インターンの様子を見ていた生雄さんたちの評価は、「やはり、名工大生違うわ!!」であった。いいぞいいぞ、名工大生!!

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インターンシップ名工大生と対話する生雄さん

システムサーバーのこれから 

新人採用に気合の入っている生雄さんが考える「これからのシステムサーバー」は大きく分けて二つ。

①既存の仕事からの脱却そして②大手に信頼される二次請けの一番手を目指すであった。

もちろん、①の既存の仕事からの脱却には、「一次請けへの挑戦」も含まれている。実際のところ、小型の取引ながら、中堅中小メーカーでの物流管理やら、設備管理などのシステム構築には、大企業の二次請けで培ったノウハウを生かしながら、直接SIerとして入り込んでいる。

システムサーバーの現場の声を聞かせてくれたのは、入社12年目の中堅、大須賀さんだ。彼は元々プログラミングがやりたくて、入社したものの、近頃は「顧客対応」や「社内マネジメント」といった仕事が増えて少しストレスが溜まっているらしい。

でも、大手のシステム設計の上流工程やら中核を任せてもらえる、このシステムサーバーの実力には十分満足しており、「兄貴分にあたる生雄さんを支えながら、この会社を大きくしていきたい」と胸を張っていた。

また、生雄さんは「AIを使った機械学習の分野」には参入の余地があると踏んでいる。大手メーカーもそういったことは既に考えてはいるものの、なかなか手を出すことができていない。大須賀さんは、「若頭はそんな新しい世界に飛び込む準備もしているんです」っと、嬉しそうに語ってくれた。何とも頼もしい!! 大手から厚い信頼を置いてもらえている二次請けだからこそ、その辺りの匂いを嗅ぎ分けることができるんだろうなあ……。

これらのことを形にしていくために、有志を募って社内で「ビジネスコンテスト」を始めたそうだ。二次請けをやっていると、新しい商品企画はあまり求められない。この取り組みからも、「これから変わっていくんだ」という生雄イズムの意気込みがひしひしと感じられた。

今回の名工大限定インターンシップでも、それに近い取り組みをやっていた。やはり、新しい血が考えることは夢があっていいなあ…! ちょこっと危なっかしいところもあるが、そこは秀美社長とそれを取り巻く老練の神7たちが暖かく見守ってくれることだろう。

そういう、新しい企画を自由に打ち出すことのできる「技術者のパラダイス」を目指すことは、秀美社長の経営理念をしっかりと継承しているものと考えられる。いいぞ、いいぞ、生雄さん!! ぶっ飛べ、そしてそんな若頭についてくる元気者を、人事の規之さんや村山さんとで見つけ出してほしい。名工大にはそんな原石が沢山埋まっている。いつでも発掘に来てほしいところだ。

文 山じい
編集・撮影 つかっちゃん

 

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システムサーバー 

名古屋市中区に本社を置く、企業向け業務システムの開発を請け負うシステムインテグレーター。1997年の創業から24年連続黒字を達成している成長企業です。2035年の達成に向けた555計画を掲げており、次期社長自ら採用活動に積極的に参加している。

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