山じい完全ウォッチング

名工大生の就活に必要な情報を発信中。名古屋工業大学キャリアサポートオフィス長 山下教授に完全密着。Presented by welcomes inc

就職と就社〜はたらき方が変わる・就活も変わる |おもろい企業 アウトソーシングテクノロジー(後編)

f:id:idworks:20201012173752j:plainおもろい企業探索ツアー第17回は、『株式会社アウトソーシングテクノロジー』。
このシリーズは名古屋工業大学に縁のある企業を訪問して、社長や役員、名工大卒業生に話を聞き、山じいの視点からその魅力に迫るという企画です。では後編をどうぞ。(前編はこちら過去の特集一覧はこちら

アウトソーシングテクノロジー名工大生に勧める場合の2案

実は山じい、今回の東京本社訪問は二度目なんだ。新卒採用部部長兼、広報ブランディング室長の山根さんとアウトソーシングテクノロジー(以下、OSTech)の採用システムについて話をするために来たことがあるんだ。
ちょうど社内インターンシップをされている時期でもあったので、アウトソーシング企業のインターンってどんな内容だろう?という興味もあってね。

その際、山根さんと組み立てた採用スキームが、

1. 就社ではなく就職を目指したキャリア育成型採用

この採用スキームならば、名工大生にも紹介ができると考えたんだ。そして今回の取材で、さらにアウトソーシングを飛び越して採用スキームも浮かび上がった。

2. OSTech 自社開発・SIer部門の別ルート採用スキーム

 

経験値をスキルにして自分の市場価値を高める【案1】

3のキャリア教育型採用スキームは、OSTechを自身のValueを高めるための修業の場として捉えるシステムである。

昨今の採用事情は、就活生の潜在能力に期待して何の経験値もない新卒学生を卒業時に一括採用するというスタイルから、その人の今現在の企業人としての能力を重視し採用するJob型採用へと移行しつつある。

このスキームは、そんな世の中のトレンドを先取りする働き方なのだ。
自分が目標とするキャリアデザインに到達するために、OSTechでの派遣先をコンサルタントと一緒になって考え、どんどん派遣先を変えながら、自身のValueをステップアップさせていき、最終的には高度な付加価値を身に着け、高付加価値技術者として思いの企業へ転籍する。

欧米では、実際に企業へ就職してから転職を重ねてこのようなキャリアを形作る人もいるが、日本の採用現状では、まだまだリスクが多いと考えられる。
それをOSTechの中で正社員としての業務をこなしながら成り立たせるんだ。
新卒一括雇用の風潮が強い日本では、やりたい仕事をやり切れる環境に遭遇することは少なく、その会社に入って与えられた仕事をこなしていく「就社」という形が一般的だ。
だから、こういうキャリア育成型のできるOSTechは、他社とは大きく差別化ができると考える。

ニーズありきの最強SIer事業部の別枠採用【案2】

そして前編でも取り上げたが、本体派遣業務の採用とは一線を画して、社内請負部門であるソリューション技術部(SIer部門)事業本部の採用を独立して行うスキームが4となる。
もはや、OSTech特定派遣業者ではなく開発能力を持っており、さらに本業の派遣業務から生まれてくる世の中の企業が抱えるニーズの発掘能力を持つ、鼻のよく効く特殊なメーカーとなりうるのだ。そんなOSTechソリューション技術部(SIer部門)事業本部の採用は、派遣事業部とは違ったものになると思う。

そんな山じいの押し売りをOSTechの上層部に吹聴した後、OSTech教育機関である株式会社シンクスバンク(OSTech子会社) が経営する技術スクール・KENスクール新宿本校で、宇佐美社長のお話を伺った。

 

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KENスクール新宿本校にて宇佐美社長と対談

迷宮の新宿駅を四苦八苦して抜け出し、南口近くにあるKENスクールでお会いしたのは、これがまたお若い(37歳)どこか飄々とした風貌の社長であった。
OSTech社内では、物静かなきちっとした青年という評判とのことでしたが…
いやいやいや、今回は山じいの喋りが一番少ないインタビューになり(これが本来当たり前)二人してキャリア教育談議に花が咲きました。

特に今回提案した1の「OSTechキャリア教育的採用スキーム」に共感いただいた。
山じい案では最終的には
OSTechから派遣先への転籍をゴールとしていたが、宇佐美社長からは、OSTechの秘密兵器として大成してもらい、在籍を続けてもらう案が出てきた。さすが教育者だ。面白い。

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就活における指標の見える化

もう一つ同感いただいたのが、OSTech社員の「社会人偏差値の見える化」だ。
これは山じいの持論なんだが、就活生の社会人偏差値が分かっていれば、無謀な就活はしないだろうといつも思うのだ。
就活生が就活中に思い通りの就活ができず、お祈りメールばかりを頂いていると、メンタルがやられてしまい、どんな優秀な学生だったとしても、目の腐った鯛になってしまう。
実力が発揮できずに新卒の大事な時期を逃してしまうのだ。
この原因は、就職戦線における偏差値がないからだとかねてから山じいは言い続けている。
その点、大学受験には学生にも、そして狙う大学にも偏差値があって、大手学習塾による合格判定が出るわけだ。

間違っても偏差値40点台の高校生が東大を受験するような暴挙に出ることはないし、もし万が一受験したとしてもそれは単なる記念受験だ。
だから落ちてもメンタルやられることは決してないよね。

だけど、就活になると、社会人偏差値が40点台の学生が、大人気のトヨタ自動車を受けるか? って、これが受けるんだよな!
そういう学生に限って、自分の偏差値が低いことに気づかず、トヨタが駄目なら、デンソー、それでも駄目ならアイシン、とかね……その頃にはもう心はボロボロ。 

学生に社会人偏差値があり(多分単純なものではなく、三次元的に複雑なものか?)、企業側にも偏差値があって、その合格判定なんかをリクナビマイナビがやるようになれば、もっと効率的な就職活動・採用活動がやれると思うんだ。

そう、宇佐美社長はKENスクールで、技術的なスキルだけではなく、そういった社会人としてのスキル(偏差値?) を上げることを目的とした教育にも着手しようとされている。
そしてOSTechは、その社員の社会人偏差値にマッチした企業を派遣先として見つけ出すことも得意としているのさ。元々それが商売だからね。

そう、KENスクールは、OSTechのHRHuman Resource)的教育機関になるわけさ。
これで山じいが妄想しているOSTech HDには、①純粋な特定派遣カンパニー(R&D事業本部) ②尖った技術屋集団、ニーズ先行型SIerカンパニー(ソリューション技術部) ③社員の社会人偏差値を見える化し、それを向上させる教育機関HRカンパニー(KENスクール) の三つが傘下に付くことになる。

在籍社員はそのときの自分のライフステージや状態に合わせて、傘下のカンパニー間を自在に動ける。そんな形にならないものかと、広報担当執行役員である山根さんにもしつこく提案しておいた。

宇佐美社長との一時間のコミュニケーションは、山じいがこれまで悶々と考えてきたキャリア形成教育について、真摯に語り合えるとても有意義な時間であった。

 

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電気電子工学科出身の星くん

最後に、名工大OBではないが、OSTechで生き生きと働いている、入社五年目の若手社員二人を紹介しよう。 

一人は東京電機大学電気電子工学科出身の星君だ。
なんだか都会センスに溢れる好青年だった。なんと派遣会社 コロナ禍 雇止め(失業)のはずが、コロナ禍 テレワークなんだよ、この会社は。

彼は元々、派遣でも構わないとOSTechを選んだそうだ。
就活当初は御多分に漏れずメーカーを探していたそうだが、就活を進めるうちに、IT系が面白いことに気づいた。ただ、自分にそのスキルが少ない。
だから、入社後の教育システムが充実しているこのOSTechを選んだそうだ。

そして、面接のときに、その勢いと人間力を買われて、前編で紹介した瀧沢部長率いるソリューションサービス事業本部のIE課 建設グループに配属されたそうだ。
300名近い同期の中から、この事業本部への配置は10名。狭き門に選ばれたんだってさ。
さすがテレワーク続きで剃り忘れた無精髭のまま出社する強者だわ!!
このソリューションサービス事業本部、70名近い配属があり、勢いづいてるそうだ。花形部署だね!!

医療情報系出身5年目の島さん

続いては笑顔の素敵な、これもまた星君と同期の五年目女子、島さんだ。
彼女は医療情報系の大学を出て、初めからIT系の仕事ができると約束してもらい入社したそうだ。やるなぁー!!
今では新聞のWebシステム設計を手掛けるエース社員。彼女も星君と同じく先鋭部隊に選ばれし強者なんだな!! 

しかし、彼女はOSTechに就職が決まった時、ご両親から「派遣会社、大丈夫?」って心配されたそうだ…よくあることだね(星君のご両親は「あんたが良いなら良いんじゃないの」だったそうだが)。
この会社の名前「Out Sourcing Technology」を和訳すれば派遣工業株式会社ってド直球だからね、ご両親も心配するわさ。

でも星君も島さんもこれまで、派遣として外へ出たことは一度もなく、OSTechのソリューションサービス事業本部技術者としてユーザーサイドのニーズ対応から要件定義を行う、れっきとしたSier仕事をこなしている。
ご両親にも胸をはって仕事内容を紹介できるそうで、とても満足そうだったよ。

時代の先端を行くOSTech これからがおもろいぞ

もう一度言うけど、このOSTechITソリューション事業部は普通のSierと同じ業務をこなす、IT企業…いやいや、その上をいく企業だ。

なぜかというと、アウトソーシング事業時に培った「顧客情報収集システム」で顧客ニーズを的確に、そして俊敏に拾い出し、それを自社開発で花開かせる、そんなニーズ主導型だから。
これがこのOSTechの強みであり、売りなんだよな。
ホントおもろい企業ですよ、名工大生に胸をはって勧めたいね。

文章 山じい
編集/写真 つかっちゃん

 

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アウトソーシングテクノロジー

R&Dに特化した技術者派遣及び開発請負を行う、人材サービス企業。エンジニア派遣、開発請負、開発受託の3つの事業を手掛ける。会社のあり方、仕事のやり方が変化する中で「就社ではなく就職という新しい選択で自分の未来を切り開く」エンジニアの新しいキャリア選択を提示している。

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