キャリアサポートオフィスのオフィス長に就任してから、採用や就職情報企業の皆さんに育てて頂き、徐々に就職支援に慣れていった山じいではあったが、さらにクリアしなければならない大きな問題があった。それは対教員、対大学・事務方への対応であった。今回は対教員の難しいところについて話をしてみたい。
これは国公立私立大学に関係なく、工学部の就職支援に必ず付きまとう問題なんだけど、工学部、いや工学部の各専攻には「それぞれの就職支援のお作法」があって、如何に大学のキャリアセンターであろうと侵すことのできない領域がある。つまり、各専攻には綿々と引き継がれた企業との太いパイプがあるんだ。
山じいが学生の頃には、専攻の就職担当教員や研究室指導教員から、「君どんな業界へ行きたいの?」って聞かれて答えると、「うん、判った、じゃ、君ここね!連絡しとくから面接に行きなさい!!」っとあっという間に行先が決まり(決められ?)推薦証がもらえたんだよ。
この推薦の力はとても強かった。もし、推薦証を出した学生が落ちようものなら、採用担当部署の部長が菓子折り持って、教授に謝りに来るくらい一大事だったんだ。
今は推薦証に当時の効力はないが、専攻ごとに企業との太いパイプが残っており、他者が外から入り込んで就職支援をするのは、とてもやりにくい状態なんだ。だから、総合大学のキャリアセンターは工学部の就職には手が付けられないし、さらに工業大学では、キャリアセンターの存在すら形骸化している。
そんな難敵教員組織に山じいはどう立ち向かったか… つ・づ・く
山じい