名工大=就職支援に力を入れている大学
毎年6月初旬に発刊される大学ランキング雑誌がある。「価値ある大学〜就職力ランキング」(日経キャリアマガジン特別編集)だ。
上場企業上位約千社の採用担当者によるアンケート結果から、教育力や研究力、グローバル化具合など数多くの観点を評価し「どこの大学の学生を採りたいか」という点で大学をランキング付けしている。
その中の「就職支援に力を入れている大学ランキング」で名工大は5年連続ベスト3に入っており、直近3年では、2019年度1位、2020年度3位、そして今年、2021年度3位とダントツに評価されているのだ。
この結果は1000人近い採用担当者の意見の総意であり、どこぞのお偉いさんの個人の偏見ではない。
この手のランキングというものは色んなところから出てくるものであり、山じいとしてはあまり気にはしていないのだけれど、この雑誌に関しては、出版元が日本経済新聞の関連会社であり、長い実績を有していること。そして何よりも本学以外のランクイン大学の顔触れに納得がいくものがあるというところから、ある程度信頼できると判断している。
で、このランキングの面白いところが、この「就活支援に力を入れている大学」ランキングに5年連続でランクインしている大学は、本学と金沢工業大学の2校だけなんだ。金沢工業大学は学生支援の充実度では日本有数で、業界内で知らないものはいない。学生支援の雄と称される金沢工業大学と並び称されるのはとても光栄なことである。
もう一つの特徴は15位までのランクイン大学の中に国立大学がほとんど入っていない事である。それだけ国立大学では就職支援に力を入れなくとも、困らないという現実の表れであろう。
有名企業400社への就職率ランキングも常連です
更に、もう一つ。同誌の中にある「有名企業400社への就職率ランキング」にも本学は、2018年度5位、2021年度4位と(毎年は発表されていない)上位にランクインしているのである。
因みに2021年度のランキングは、1位 東工大、2位 一橋大学、3位 国際教養大学であり、さもありなんな結果になっている。このランキングに東大や京大のトップ校が入ってこないのは、そういう最上級国立総合大学では、国家公務員上級志向が高く、民間企業への就職率という数字が低くなるのは致し方ないことなんだ。
だから、このランキングに工業大学や、商業系の大学が上位に挙がってくるのは道理に叶っている、にしてもだ。このそうそうたるメンバーの中に、名工大が入るのはすごいことだろう。
このランキングは先の就職支援のランキングとは違い、毎年のランクイン大学にそれほど大きな変動はなく、Top5では先の三大学と名工大が常連なんだ。こちらは採用担当の主観が入るようなアンケートではなく、就職の実績そのものの数字なので、こういう形になるのであろう。
いつも山じいは「名工大は就職率など全く気にしていない!」と豪語しているが、この実就職率だけは、大学の就職の具合を図るのに良いランキングだと思っている。就職率を上げるためにどこでも入れればいいってもんじゃないよね。だから就職率って言葉は嫌いなのさ。
ここまで淡々と2つのランキング結果を説明してきたが、この二つの就職に直接関わるランキングにそれも上位でランクインしているのは名工大だけなのである。っというよりもこの実就職率のランキングに、ノミネートされている大学で、就職支援に力を入れている大学ランキングに入る大学は皆無なのである。
ま、考えようによっては、当たり前と言えば当たり前の結果である。大学というところは卒業すれば就職する所であり、就職の云々はとても大事な評価ファクターではあるが、その就職というのは単なる結果であり、目標ではないんだな。特に上位校では就職支援なんぞしなくても、国家公務員や大手企業に入れるのである。
だが、そうでない大学(特に私学)では、高い就職率を売りにしなくては、満足な入学定員を確保できず、経営が成り立たないのである。だから当然、大学全体で就職支援に力を入れることは必然なのである。
就職率は支援の成果以前に、まず土地の理
名工大の実就職率が良いのは、山じいが考えるに、我らがキャリアサポートオフィスや就職キャリア支援の事務方の働きの成果、というよりも、やはりこの東海地区にある国立工業大学である、ところが大きい。
トヨタ自動車を頭とした、大手サプライヤー群とその子会社群、工作機械メーカー群、森村組絡みの大手セラミックスメーカー群、中電に東邦ガス、更にはJR東海といったインフラ企業群等々、枚挙に暇がない。
さらに言うと、東海地区の国立大学の質と量、加えて理系私学の弱さである(ちょっとはっきり言い過ぎたかな・・申し訳ござらん)。そりゃ名工大生有利だよな!!
名工大のレベルで関東や関西の大学群の中に没入したら、こんな実就職率あげられるだろうか? どうだろう? 名工大OBとして少し情けない物言いだが・・・単純に偏差値だけを取り扱えば、誰でも答はそこに落ち着くだろう。もちろんかつて名工大を巣立たれた諸先輩方が、日本の多くの巨大メーカーで活躍なさっていることも大きな要因ではあるのだが・・・
だから、山じいは毎年の就職ガイダンスの初日、キックオフでは、学生諸君に何時もガツンとかましている。「この就職率の良さは君達の実力だけの所為じゃないことをしっかりと認識せよ!!」「日本を代表するような大手メーカーに入っても都会の上位大学連中に負けないように、名工大で、そして研究室で、しっかりと自己研鑽し、成長せよ」っとね。
やりがいのない辛い仕事は続けられない
では、名工大はどうして就職率が良いのにキャリア支援に力を入れているのか?
人間、大手メーカーに入社し、ステータスと高給を手にできれば、それで良いのか??人生ってそんな簡単なものかね?
今や大手メーカーの役員になられた山じいと仲の良い元人事がこんなことを山じいのキャリアの授業(キャリアデザイン)の特別講師で話してくれたことを強く覚えている。
「給料は貰えるだけの辛さが後ろに付いてくる。私はお金の単位を一辛い、二辛いと勘定する!」って言葉だ。面白くないかい?
その仕事の辛さに打ち勝つためには、高い給料や他人から与えられるステータスではダメなんだよ、勝てないよ!
やはり、その仕事のやり甲斐はとてもとても大事なんじゃないかね!?やり甲斐に加えて、働く環境も!!これにはもちろん、勤務地であり、周りの人間関係も含まれている。
情報過多で消化不良気味の就活生をサポート
リクナビやマイナビが発達して、会社の情報はアホほど降りてくるようになった。でも余りに情報が多すぎて、消化できない君たちがそこにいることを35年以上学生を見てきた山じいは知っている。やはり、こんな就職環境の良い名工大だからこそ、その情報を消化しやすいように噛み砕いてやる必要性を感じるのだ。
だからこそのキャリアサポートなんだよ。その翻訳のシステムを企業採用担当の皆さんも良しと感じてくれているからこそ、毎年うちの就職支援を誉めてくださり、この「就職支援に力を入れている大学ランキング」の上位にランクインできているんだと思う。
今後もコロナ禍に負けることなく、逆にこの変革を利用して、名工大の就職支援力を更に増強していくつもりなので、学生諸君は皆、付いてきてほしい。
そしてこのブログをお読みの企業採用の皆さんも、名工大の就職支援システムを御社採用支援システムとお取り上げ頂き、上手に活用して、ミスマッチの無い採用活動を進めて頂きたい。
山じい